あえて不快適な環境を作るという『逆HACK』の紹介

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※写真のテンキーは私の使っているものではありません

仕事に求められるものというのは様々だとは思うのですが、概ね「速さ」か「正確さ」かの2つに大別できると思います。特にルーチンワークになるとその傾向が強いでしょう。当然「速くて正確」であればそれに越したことはないのですが、速さを追求するとミスが増えるし、正確さを追求すると遅くなるというのは、ちょっとしたジレンマです。

しかし、こと数字を扱うルーチンワークでは「速さ」より「正確さ」を優先すべきだというのが私の結論です。

実例を挙げると、私のルーチンワークの中に、海外の取引先からのINVOICEをEXCELに手入力して一覧表にするというタスクがあります。お金に関することは間違いが許されないので、毎回注意してはいるのですが、2ヶ月ほど前に2件ばかし立て続けにケアレスミスを犯してしまい、先方にも迷惑をかけることになってしまいました。

原因を分析したところ快適に速く入力するため、ノートPCにフルサイズのキーボードを外付けして、さっさと終わらせることを主眼においていたのですが、この「快適な入力環境」というのがミスを引き起こす原因ではないかと考えました。

佐々木正悟さんのセミナーに出席していると、毎回「注意を向ける」という言葉が出てきます。これに習うと、快適な環境に慣れて、注意が散漫になっていることに起因しているといえそうです。だったら、嫌でも注意が向くような仕掛けを施せば解決するのではないかと思い、フルサイズの快適なキーボードではなく、小さな入力しづらい外付けのテンキーを買ってきて、これで入力するようにしてみました。

このテンキー、本当に入力しづらくて、とくに「0」の位置が私の親指で押すと、筐体にひっかかり、ちゃんと入力できないのです。スムーズに入力できないので、嫌でも正しく入力できているのか確認せざるを得ません。結果、入力ミスはゼロになりました。

むろん「速さ」はトレードオフの関係にあるわけですが、これは多めに時間を割り振ることで解決するようにしました。この業務には多めの時間がかかると見積もるようにしわけです。つまりその仕事に求められているのが「速さ」なのか「正確さ」なのかを”きちんと見極める”ことが要する時間を見積もる上で重要だと言えると思います。

正確さを求められるルーチンワークに慣れてきてミスが続いた場合、あえて今までとは逆の不快適な環境を作って、注意の方向性をコントロールするという、通常のLifeHackとは真逆の方法も、一考に値するHackではないでしょうか?

工夫して近道を作るのがLifeHackの王道ですが、"本筋を逸れない工夫"もまたLifeHackのひとつなのではないかと思います。

快適な環境でミス無く出来ればそれが一番良いんですけどね(笑)

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