モノを減らすアプローチ〜場所を無くす〜

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Twitterでもつぶやいたのですが、昨晩、某女性誌を読んでいた家内が、「結局さ、みんな最初に収納家具を買ったり、収納場所を用意するでしょ?場所があるからモノを入れたくなるんだよ。ウチは狭いからモノを持ちたくても持てないんだね!」と言いました。(多分自宅に対する不満も含んでると思われますww)

不満はともかく、思わずなるほど!と膝を打ちました。これは一考に価する言なのではないかと。「スキマ収納家具」「上手な押入れの活用法」挙句は「見せる収納(これ収納って言っていいの?)」などの特集が組まれ、収納の達人が膨大な量のモノを一定の空間にまるでテトリスのように上手いこと詰め込んでいく様子が人気です。これらを勘案すると、どうやら人はスペースがあると埋めたくなる心理というのがあるんじゃないかと思いました。

私は心理学者ではないので、本当にそういう心理があるのかはわかりませんが、乏しい知識から引っ張り出すと、ゲシュタルト心理学の中の「閉合の法則」ってのが近いのかなと思いました。要は欠落部分を感覚は知らない間に埋めるってヤツですね。ゲシュタルトという単語はMindMap講習会でも出てきました。空欄のブランチがあると、そこを埋めようと脳が連想し始めるというような内容だったと記憶しています。

Leo Babauta著『減らす技術 The Power of LESS』に代表されるように、モノを減らして、シンプルに本質だけを残そうよという書籍は多く見られます。いわゆる「整理術」に至ってはもうビジネス本の一ジャンルになっていますから、おそらく誰しもが「整理整頓」という壁にチャレンジしているのだろうと思います。

しかし、一度チャレンジして、相当な数のモノを捨てたはずなのに、何故かまたモノが増えている・・・という思いをされている方も多いのではないでしょうか?「劇的ビフォーアフター」というTV番組がありましたが、皆、尋常ではない量のモノをもっていたのが、印象に残っています。あれはきっとリフォーム(というかほとんど建て替えだよね?あれは。)をしたところで、元の木阿弥なんだろうなぁとも思います。

そこで、家内の一言です。そもそもモノを減らす前に、「モノをしまう場所」や「モノを置く場所」を無くしちゃえばどう?というアプローチです。(床に置くのが常態化しているゴミ屋敷系の人は除外しますww)こうすれば、「欲しい!」と思っても、何しろ収納したり置いたりする場所がないのですから、「じゃぁ、その代わりに何を手放すか」を嫌でも考えざるを得なくなり、結果モノが増えずにすむのではないか、こういうアプローチも効果的なんじゃないかと思ったのです。

これはオフィスの整理にも有効そうなアプローチです。例えばラテラルキャビネット1段分は割り振ってあげるけど、それ以外にモノを置いてはいけない。机の上にモノを出しっぱなしにしてはいけないというルールが出来れば、嫌でも残すべき書類とそうでないものを峻別せざるを得なくなるという仕組みが作れそうです。

幸いにも(?)我が家は二人で生活していくのに必要最低限なスペースしかないので、無理にモノを買って置くことはできませんが、では実際、どれくらいの量が適当と言えるのでしょうか?

松浦弥太郎氏は著書『今日もていねいに。』の中でこう書かれています。


P122
(ものと自分を)いつくしむ方法は、一日一回、さわること。(中略)僕が本や服を少ししか持たないのも、自分が毎日さわってあげられるものには、限りがあると知っているためです。これを裏返しに考えれば、ほんの少しの選び抜いたものだけ持つのであれば、毎日さわることも可能ということです。


では、常に触れて状態を確かめられる選び抜いたものの数の上限はいくつくらいでしょうか?Leo Babautaは『減らす技術』の中でこう書いています。


P33
家の中がものだらけ?200アイテムまでに抑えよう。


とりあえず、目標は200アイテムということになりそうです。絶対譲れないモノも入れて200アイテムまで絞り込む。基準は、毎日触れることが出来るもの。そうやって身の回りを見渡してみると、意外にまだまだ随分長いこと触っていないモノが多くあると思います。収納スペースそのものを無くし、毎日触れることができていないものは捨てていくという整理の手法も面白いかもしれません。
先日ブログ「IDEA*IDEA」で「自分が持っているものを全部のっけたポスター」という記事がありましたが、あのポスターのように自分の所有物を一望できるところまで持って行けたら、モノとのつき合い方は全く変わってくるのではないかと思います。ということで、密かに自分プロジェクトとして全ての所持品の写真を撮るというのを毎日地味に続けています。今年中に終わるのかなぁ??

4 コメント:

h さんのコメント...

確かにスペースがあるが為にものを増やす人はいますね(うちの妻)。200アイテムとはなかなかハードルが高いですね。

ほんとうに愛着を持っているもの(愛着度100)が少なく、中途半端な思いで買ったもの(愛着度60)ばかりで、なにが大切か曖昧いう事もありそうですね(うちです)。

※「今日もていねいに」も読まれているとは(僕も読みました)

Kazumoto さんのコメント...

コメントありがとうございます(^^)/

200アイテムはマジで厳しい。とりあえず本は除外に決定です(<駄目じゃん!)

有効期限が切れてない?という問いかけも重要みたいです。中学生時代から着ている服とかww

松浦氏のは殆ど読みました。新刊の「あたらしいあたりまえ。」も読みましたよ!

kobutako2ko2 さんのコメント...

「全ての所持品の写真を撮る」プロジェクト、いいですねー!
私も真似してみます!
やっぱり撮った写真は Evernote ですかね。

Kazumoto さんのコメント...

kobutako2ko2さん、コメントありがとうございます!

今のところ撮影したブツは、iPhotoで管理してますが、その内、FlickrかEvernoteに集約するつもりです。

撮影する前に悩むんですよ。これは取っておくのか?って。長いプロジェクトになりそうです(笑)