「先送り」防止対策『考える前に動け』

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本日の佐々木正悟さん主宰ライフハック心理学で、「先送り」に関する心理についての考察がありました。
私は「先送り」をする人の心理が今ひとつ良くわからないのです。私にとって、先送りとは『気持ち悪いこと』なので、とにかく着手しないと気が済まないというのは以前のエントリーでも書きました。なんで短期の仕事も長期の仕事も先送りせず、滞りなく回せているのかを良く考えてみたのですが、気づかぬ内にそれなりの予防策を講じていることがわかったので"Share and Enjoy"の精神に則り、つれづれに書いておきます。

先送りは面倒くささから発生するようだ
私の肩書きは「情報システム担当」というものですが、その実、総務や庶務的な仕事も多く、やれ「蛍光灯が切れた」だの、「テプラのテープが無くなった」だの、「製品のデータを測定してくれ」だの、といった所謂雑務がドカドカ舞い込みます。蛍光灯が切れたなら交換すれば良いだけだし、テプラのテープがないなら買ってくれば良い。測定だったら測定器を立ち上げて測定すれば良いだけです。が、なぜか皆これらのことを「めんどくさがって」ぐずぐずいつまでもやらない。だから「先送り」という事態が生じるようです。しかし、私はこれらの仕事がやらなければならないことであれば、それに対する心理的障壁が低いので、あれこれ考える前に「今すぐにやる」ということが習慣化してしまっています。従って基本的に「めんどくさい」から後回しということは殆どありません。まぁ良い意味で尻軽なのですね
(体調が悪いときは、どうしても行動が起こせない時があるので「殆ど」としておきます(^^;))

予防策1.予備の空白時間を意図的に設けておく。
どう頑張っても、その日中には終わらない仕事も厳然としてあります。そこで、今週中というスパンで考えた時に、私は必ず半日分のバッファを事前に確保するようにしています。
私は一日を9時~12時の午前中の部と、13時~17:30の午後の部の大きく2つに分けて仕事を組み立てているのですが、木曜日の午後の部は「バッファ」とし、アポイントも何も入れない空白の時間帯としています。そしてその週の内に投げられて、打ち返しきれていない仕事はこのバッファ時間でたとえポテンヒットであろうとも打ち返すようにしています。
なぜ金曜日ではないのかというと、何故か先送りの癖のある人は、金曜日になって仕事の依頼をしてくる頻度が高いからです。従って、金曜日は翌週の仕事の「予約」が入る日であると考えて、その前に片付けるようにしているわけです。

予防策2.長期タスクは週単位でPDCAサイクルを回す
長期に渡るプロジェクトの管理というのが問題が起こりやすい仕事に変化しがちです。仕事である以上、やらねばならないことでしかないはずです。しかし目先の仕事に追われて大事なプロジェクトにも関わらず、後回しになるケースが殆どでしょう。で、最終的にはデッドラインギリギリに何とか片付けたは良いけれど、後で火消しに追われるという悲惨な有様になるのがお決まりのパターンです。自分一人で完結するタスクであれば良いのですが、やっかいなのは長期スパンのタスクは他者が介在してくることです。そして長期を見渡せる視野のある人は案外少ないというのも問題です。

長期スパンのタスクをこなす肝はどれだけ細かく切り分けられるかだと仕事術系の本には載っています。これに習って、私はココでも週単位で予防線を張っています。具体的に言うと、月曜日の午後13:00~14:00は長期プロジェクトの進捗チェックに奔走するようにしているのです。皆を集めて会議なんて悠長なことはしません。自分が聞きに行くのが一番速いからです。そこで集めた宿題が今週の私のタスクになります。これを1ヶ月4回やれば他者が絡んだ、今月中が〆切の仕事はほぼ問題なく終わります。また、1年は53週ですから、これを53回繰り返して進めていけば、年間で成し遂げねばならないプロジェクトもほぼ終わります。
要はPDCA(Plan/Do/Chack/Act)サイクルの内、PとCを毎週月曜日に確認し、週の残りの日はDとAをやれば良いと言うことになり、PDCAサイクルがちゃんと機能するようにしているわけです。
私はPDCAサイクルを回す肝はスピードと仕組みだと思っています。Planを作ったら作りっぱなしでDoに行かない、DoをしてもCheckをしない、CheckがないからActができない。3つも難所があるわけです。しかし、少なくとも週1回、Planの再確認、Checkの依頼と確認をしていくだけで、自然と回るようになると思っています。人を動かすにはどういうわけか、自分が動くのを見せた方が皆、協力的になるようなので、自然と身体が動くように毎週同じ時間帯に動くようにしているわけです。

まとめというか雑感(^^;)
先送りが癖になっているような人をみていると、「先送りする、もっともらしい理由をあれこれ考えるくらいなら、今すぐ動いた方が効率よくないか?」と思ってしまいます。もちろん仕事ですから、今、非常に切羽詰まった状態で、すぐにアクションを起こせないケースもあるとは思うのですが、その切羽詰まった仕事が終わったら「すぐ」着手すればよいのに、何故かやらない。これが私からすればとても不思議で解せないのです。
お客様の立場になって考えれると良いと思うんですよ。「別にいつでもいいけど頼むね」と言われた仕事を、その日か、明日に出したら「大したヤツだ」と思われるでしょう。でも2ヶ月も先に出したら呆れられるでしょ?やっぱりスピードは顧客満足に直結するファクターの一つでしょうし、仕事の誠実度を測る物差しにもなると思うのです。もちろん「正確さ」も必要なファクターだとは思いますが。
大江健三郎氏の小説のタイトル『見るまえに跳べ』に習えば、『考えるまえに動け』とでもなるでしょうか。重箱の隅を突くようなディテールにこだわって、動けなくなっているくらいなら、80%程度でエイヤっと提出しちゃった方がグズグズしているより、よっぽど良い方向に仕事が転がるチャンスが増えると私は思います。

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