今日、上司と話しをしていたら、「お前もちゃんと老後の備えをしておけよ〜。その時が来てからじゃ遅いからな〜」と言われました。先日身内を亡くされたばかりの上司なりに思うところがあっておっしゃったのだろうと思います。しかし、この一言はかなり私の心を波立たせました。
仕事術系の本には、その仕事の最終地点(ゴール)をハッキリさせて、今やるべきことに的確に注意を割り振ることが出来るようになり、物事を上手く進められるというようなことが書かれています。GTDも「今すべきこと」への「注意の管理」に力点を置いた手法と言えますね。
しかし、受け止め方は人それぞれあるでしょうが、人生の最終地点は「死」です。そして、この最終地点はどうやら現時点で回避することは不可能なもののようです。
そして「死」の前には、寝たきり、痴呆、老いによる身体の不調・・・等々、様々な困難がほんの数十年先には待っています。これは多くの人に共通するであろう、ある種、究極の「不安」のように思えます。だから上司も「備えをしておけ」などと言うのだと思うのです。
では、この不安の理由は何かと考えてみると、他の不安と同様、何のことはない「どうなるかわからない」ということが原因だと言えそうです。
そうだとすれば、「どうなるかわからない」ことを、「どうにかわかる」ようにする手法はないものでしょうか?仕事術の手法を応用して、どうにか未知のことを見通せることに変化させることはできないものでしょうか?
「老後」を特集した雑誌に挙げられる対策例を引き合いに、私たち夫婦に当てはめたらどうなるか、ちょっと検討してみます。
1.子供に面倒をみてもらう。
私たち夫婦は理由があって子供がいませんので、この選択肢はあり得ません。
2.絶対足りなくならないだけの資金を確保しておく。
「生活保障に関する調査」(生命保険文化センター・平成16年)では、現役世代も対象者にして、夫婦2人での「老後の最低日常生活費」「ゆとりある老後生活費」の金額について質問したそうです。その結果によると、最低日常生活費の平均は24.2万円、ゆとりある生活には37.9万円必要という回答とのこと。
夫婦2人で老後を25年過ごす(60歳から85歳まで)とすると、37.9 万円 × 12ヶ月 × 25年 = 1億1,370万円が、ゆとりのある老後を過ごすのに必要な資金ということになります。
えーっと、私には1億円を準備できる自信はありません。うわ〜!マジで不安になってきた。
3.生涯現役で働き続ける。
これも「元気でいる」ことが条件です。しかしそれだけの仕事ができる人間であれば、多少なりとも収入の面では底上げができるかもしれません。所謂『HEALTH HACKS』はココに効いてきそうではあります。
4.二人で介護しあう。
共倒れ率100%の選択肢です。幸いにも今住んでいるマンションは、ローン山積みとはいえ、持ち家ですので、買うときの試算では60歳には払い終えて、家賃からは解放される予定です。とはいえ・・・この選択肢は厳しいでしょう。
4.プロに頼む
ヘルパーさんや24時間介護を頼むとなれば、膨大な金額がかかります。年金や貯蓄程度で追いつく額ではないそうです。人件費が一番高いですから、当然と言えますね。
5.海外の福祉充実国へ移住する。
そこの国にそれまで税金納めてないですからねぇ。この選択肢はアリなのかなぁ?
う〜ん、どれもこれも何だかイマイチです。2なんて不安を煽るだけです(^^;)1億円・・・悪事をしないと手に入れられそうにありませんよ。
どうやったらほんの数十年先に迫った、この大きな不安を払拭できるのでしょうか?例えば60歳を過ぎたら、本人の意志で「安楽死」を選択できるとかいう法律があれば良いのでしょうか?しかし、60歳前に脳に損傷を受ける事故にあったり、若年性痴呆症なんかを患ってしまったら、「本人の意志」というところで揉めそうですしねぇ・・・。
突然、神が目の前に現れて、「アナタハ、メチャクチャゲンキデ、ドコモイタクナク、ネムルヨウニ、ポックリ死ねマース」と『確約』されていれば安心できるのかもしれませんが、悲しいかな、そうは問屋が卸さないのが現実です。
もし、この近い将来に厳然と立ちはだかる大きな不安を払拭できる手法を見つけられたら、それが『究極の"ライフ"ハック』だと言えるかもしれませんねww
皆さんは、「老後」の準備って何かされてますか??
3 コメント:
・資金はある程度貯めてますが、1億円にはとてもとても。インフレターゲットをおこしてデフレ解消などという主張を聞くと、半分本気で怒りが湧きます。ひと月最低24万は、設定が高いと思います。東京だとそうかもしれないけど。
・健康でいる事、とくに下半身。自分で移動できる事この能力だけは維持すべくずっと軽いトレーニングはし続けようと思っています。。
・嫁さんよりも、健康で長生きする事(あくまで希望ですが)。これが嫁さんに対する自分なりの責任です。きちんとお見送りができれば、後はもう自分の場合は決めています。
と書きましたが、先日のNHKスペシャル「無縁死」をまだ見ていないのでこんな風にかけるのかもしれません。
こんにちは。
いつも楽しく拝見しています。
>夫婦2人で老後を25年過ごす(60歳から85歳まで)とすると、37.9 万円 × 12ヶ月 × 25年 = 1億1,370万円が、ゆとりのある老後を過ごすのに必要な資金ということになります。
えーっと、私には1億円を準備できる自信はありません。うわ〜!マジで不安になってきた。
老後資金は年金収入もあるので、そちらも考慮したほうが良いですよ♪
@haTshさん、コメントありがとうございます。
そう、健康はホント大事ですよね。元気があれば何でもできるじゃないですけど、足腰が弱るとホント駄目ですね。
NHKの「無縁死」僕は見ていないし、録画もしていないので、良ければ感想教えてください。
@匿名さん こめんとありがとうございます。&いつも見てくださっているなんてありがとうございます!
年金収入はあてになるのか、ちょいと心配ですよね。
残念ながら。受給年齢に達するまでの間を食いつなぐのも大変そうですし。
定年と同時にもらえるなら幾ばくかでも違うのでしょうが。
色んな意味で先行きが見えない社会で、我々現役世代は本当に大変ですよね・・・。
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