タスク管理とスケジュール管理を分ける必要があるのだろうか?

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多くの人は学生時代に管理していたのはスケジュールだけだったと思います。要は時間割です。あとは塾に行く日とかでしょうか?放課後にアルバイトや、デートの約束があった場合、それを忘れないように手帳やカレンダーの所定の日時にその旨をメモしておいた人もいるかも知れませんね。いずれにせよそれで十分間に合っていたはずです。

私が新卒で会社に入ってから、ごく最近まで、過去の手帳を見直すとそこに書いてあることはスケジュール管理が主体でした。まぁ若干備忘録的なTodoリストみたいなことも書かれていますが、仕事の詳細もスケジュールの中に含まれていました。

たとえば、6月11日(金)の欄に14:00●●会社××様訪問(△△の件・提案資料、図面持参)等とメモしておけばそれだけで十分仕事は回っていました。

しかし何時ごろからか「タスク」という言葉を急に耳にするようになりました。スケジュールを管理すること以外に、仕事の詳細である「タスク」を管理するツールが必要だと。仕事をする上で、Todoリストを使うことは基本中の基本となり、今では、Remember the Milk(以下RTM)やToodledoはまさにこの「タスクを管理」するサービスを提供しているわけです。

しかしタスクを意識的に管理し始めてから、私の個人的な実感として「忙しさが増してきた」ように思うのです。そこで、もしかしたら昔のように管理すべきことはスケジュールにまとめてしまえば、それだけで十分なのではないかという疑問が頭をもたげてきた為、現在RTMの使用を一時停止しています。

仕事とは「発注があり、条件をクリアして、期日までに納品すること」と私は定義しています。最重要項目はやっぱり「納品する期日」だと思います。(もちろん条件を満たす必要はあります。当たり前です)

RTMはそのクリアする条件を管理(保持)するのには優れていますが、「納期管理」にはどうも向いていません。いろいろ疑問が湧いてきたのです。
・スケジュールとタスクを分けて考えるやり方は、本当に分けて管理する必要があるのか?
・どちらか一方に統合して仕事を回す方が意識が分散しないで済むのではないか?
・詳細で膨大なタスク処理&管理ばかりに気を取られると、常に仕事に追われているような気になりはしないか?
・いつの間にか「タスク管理」を仕事と勘違いしてしまわないか?
・「期日」というものへの意識が薄れて大きな失敗を犯す可能性があるのではないか?
・慣れ親しんだ時間割方式で考えた方が理にかなっているのではないか?
等と考えたわけです。

RTMの使用を停止し、数週間テストした結果としては、「スケジュールにタスクを時間割風に落とし込めばそれだけで私の仕事は滞りなく回る」という結論に達しました。私の場合、Googleカレンダーに期日(=締め切り)を明記し、プロジェクトとルーチンのカレンダーを必要数作り、逆算思考的な段取りで「何月何日何時に何をやるか」を30分一塊としてGoogleカレンダーに入力すれば、十分仕事が回ってしまうことが判明しました。尚蛇足ですが、ついでに手帳の使用も止めてみました。iPhoneアプリの「Refills」であればスケジュールも大まかなTodoリストも一緒に管理できるからです。これも結果として別に私の仕事に手帳は必須なものではないという結論になりました。今ではiPhoneと5x3インチカード+ジョッターだけで全ての仕事を回しています。

もっとシンプルに言うとこういうことです。1日8時間という労働時間を30分一塊ですから、1日には最大16コマの授業(仕事)を入れることができるわけです。その16コマの中には「A-Project(青)」だったり「ルーティンワーク1(オレンジ)」だったり、「B-Project(赤) Mtg」などと書いておくだけという簡単なことです。Googleカレンダーのバーチカル表示で見れば、どれくらいかかっているのかも一望できます。一応Project毎にTodoを書き付けた5x3インチカードがありますが、スケジュールを見ただけでは仕事の内容が思い出せないような仕事は皆無だったのです。

タスク管理という問題を取り上げた書籍が沢山書店に積んでありますが、タスク管理とスケジュール管理を分けずにゴッチャにしている書籍も見かけますし、反対に厳密に分け過ぎて仕事をより難しくしているだけじゃないか?と思われる書籍も少なからずあります。
当然仕事によって、詳細なタスクを管理する必要が絶対ある、そのタスク管理に従って進めなければならない仕事もあると思います。SEさんとかはそうなのかもしれませんね。しかしあまり「タスク管理のこと」を考え続けると泥沼にハマる可能性がありそうだと思います。例えば「タスク管理が目標になっている」「タスク管理をすることがさもスゴイ仕事をしていることだと勘違いしている」もしくは「タスク管理にかかる時間が増えている」という本末転倒なことをやっている人も少なくないように感じるのです。「何をやっても上手く仕事が回らない」という方は、再度スケジュールとタスクの定義を自分なりに定義し直して、根本的なところを見直す必要があるのかもしれません。

ちなみに…大辞林での検索結果は以下のとおりです。

[タスク]
①課せられた仕事。課題
②コンピューターで処理される作業の最小単位。

[スケジュール]
日程。予定。また、日程表。予定表。

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