今回はいつもとちょっと違って、つい先日仲間入りした愛着品。激オススメの一品です。
iPhoneを買って一番頭を悩ませたのは「どうやって持ち運ぶか」でした。以前使っていたauの携帯電話はとても小さかったし、ぶっちゃけ無くても困るものではなかったのですが、iPhoneはビジネスシーンでも、プライベートでも常に傍にあって欲しい機器なので、持ち運びをどうするか困りました。
特に問題なのはビジネスシーン。スーツにはあれこれ決まりごとがあります。少なくともシルエットを崩さないようにジャケットのポケットにものを入れないのは基本。パンツも尻ポケットに入れるのはダメ。かといってテーラードのスーツは手が出ないので、ジャケットの内ポケットに工夫をするのも難しい。とまぁ、入れるところはあれど、ほぼ飾りに近いスーツのポケットに収納するには難ありなわけです。しかも私は手ぶら派ですし。
また、会社では(スーツのルール違反ですが)ジャケットを脱ぎ、Yシャツのままのことが多いので、ますます入れておくスペースがなくなります。しかも私のYシャツの多くは胸ポケットはありません。これはちょっとしたこだわりなので。パンツの尻ポケットに入れて、自分のケツ圧でオシャカにするという事例も耳にします(^^;)
残された方法は、ベルトにぶら下げるという方法です。が、これが何故かスーツに合うようなクオリティのものがない!!みんなオヤジ臭いデザインだったり、合皮だったりで安物臭がプンプン。オヤジ臭さ満点なものばかり。何かこう、スーツにも合う、ナイフのシースのような感じの粋なケースはないものかと散々探していた時、yh01さんからTADY&seedsというWebショップを教えていただきました。
ここんちの製品の特徴をまとめると大体以下の通り。
- 牛本皮を使っている(断じて合皮ではない)
- 熟練の革職人TADYさんが完全受注生産で手作業で製作
- 匠の技により仕上げられた製品の堅牢さは折り紙付き
- ガンマンの早撃ちに最も適した25度の傾斜のおかげで抜き差しが快適
- 特にシリーズ"然"は革そのものの質感を楽しめるシンプルなデザイン
- 1個売れるとサハラ砂漠に1本苗木が植えられるという環境面への配慮
- 熟練の匠の技を若手クリエーターがWebでPR・販売するという斬新さ
全項目、私のツボに入りまくりです!普段なら実際にモノを見ないとこういうものは買わない私ですが、Webをさっと読んだだけで速攻、注文してました。
そして、1週間ほどして届いたものは「感動を覚える素晴らしい出来栄えの品」でした。ちょっと前にSoftbankがアルマーニデザインのiPhoneカバーを売り出しましたが、あれはきっと使っている内に縫い目がボロってくると思います。理由は角や凸面に縫い目がきてるから。
しかしその点TADYさん作のこのケースは違います。凸面に縫い目はありません。理由は「絞り加工」と呼ばれる特殊な加工で作られているからとのこと(TADYさん談)。この加工方法は非常に手間のかかる加工で且つ非常に高度な加工技術のようです。この絞り加工により柔らかな凸面を楽しめるだけでなく、堅牢さも遥かに向上するわけです。最低でも、iPhoneのバッテリー劣化より先にケースに不具合がでることはないと断言できます!
最初はちょっと硬いんです。でも使った分だけ、日々使い勝手が良くなっていきます。「革が馴染む」とはこのことか!と思わず唸ってしまいました。かといって肝心のiPhoneをホールドする力が弱まることは無く、走ろうがそれこそ逆にしようが、iPhoneをガッチリホールドしてくれます。25度という角度もホントに取り出しやすい。どこにつけていてもスッと取れます。これはちょっとしたマジックだと思います。銃の抜き差しに適した25度は、現代という荒野を生き抜く我々にとっての銃、iPhoneを抜き差しするのにもうってつけというわけです。
さて、肝心のスーツへの相性はどうなのか。正直に言います。"ほぼ"大丈夫です。(一人で着けた姿を取るのは難しいので割愛)私は毎日左斜め後方、パンツの左前ポケットと左尻ポケットの中間あたりに着けています。この辺であればパンツの前ポケットへ手を突っ込むのに邪魔にはなりません。またジャケットのウエストからの広がりに当たる部分なので、トムフォードのスーツのように極端にウエストがシェイプされたスーツでない限り、シルエットへの影響は最小限で済みます。特にサイドベンツのスーツとの相性はなかなか良好。ベントごしにチラッと見えたとしても、この本皮のケースなら「お!」と思われることでしょう。
また、ジャケットを脱いだ姿であってもオッサン臭くなりません!むしろ私の勤め先で一番若い女の子(27歳)は「なんですかそれ!カッコイイ!!」と言ってくれましたし(お兄さんは君の意見を純真な気持ちで素直に聞き入れるよ~。)パートの女性たちにも「随分キレイなケースだねぇ」と言われるくらいなので、女性受けが悪いという男に取って最悪の事態はなさそうです。
また、seeds社の応対にも感動しました。
入金確認が取れた後、届いたメールの文面にはこう有ります。
“TADY&seeds立ち上げの背景には、日本社会が中国生産を機軸とする"安さ重視"の流れに向かっている中で、一流の腕を持つ日本の職人が流通上、疎かになっているという、日本のものづくりの根底が揺らいでいる現状に対する問題意識がございます。seedsでは、本物の腕を持つ職人をWEBコミュニケーションを軸としてPRすることで、日本のものづくりの良さを社会に識ってもらうことを目指しています。seedsは23歳と24歳の若輩者のチームですが、そんな若いチームだからこそ僕達が日本文化を見つめなおし、日本のものづくりの良さを社会に問う使命に価値があるのではないかと考えております。日本の職人の良さを知っていただくことで、社会が少しでも幸せで心豊かになるよう、今後も努力していく所存です。
素晴らしい!!日本の職人の技術を若いチームがPRするなんて!しかも"知って"欲しいんじゃなくて、"識って"欲しいだなんて!本当に素敵なことだとは思いませんか!?
本当に素敵なチームとTADYさんの確かな腕前。これは激オススメです。
ちなみにこのケースのお手入れ方法をTADYさんにお聞きしたところ、SEIWA社の「保革クリーム」を教えていただき、毎日の手入れは軽くから拭き。週に1回くらい、から拭きの後、このクリームを「薄く」塗ってから、から拭きすればOKとのこと。このメンテを続けることで、革がさらに味わい深く変化していくそうです。将来iPhoneの寸法が変わったり、他に魅力的な端末が出てきたとしても、何かしら用途を探して、愛用し続けたい一品です。
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