当たり前の事ですが、いわゆる仕事術の本で紹介されているテクニックというのは「手抜き」を推奨しているわけではありません。しかし、こと仕事の効率化をいうものを考えた時、何でも無駄と思ったことをぶっちぎって、最短距離を走ることと同義と勘違いしてしまうことも多いと思います。
今週(5/18)営業本部長殿の至言をTwitterで呟きました。
二度手間とダブルチェックの違いを考えろ!
入社半年の同僚が勝手に手順をかっ飛ばしたことに対して一喝したときの台詞です。これはピンと来たので、反射的に呟いたのですが、この指摘は仕事の効率化というものを考える上でとても大事な視点だと思うのです。
- 二度手間・・・一度ですむはずのことに、二度の手間をかけること。
- ダブルチェック・・・二重に確認すること。
大辞林ではこのように載っています。かなり紙一重ですが、この二つの言葉は全く違うと思います。私は「二重に確認して正確を期すこと」とダブルチェックを定義しています。ね、違いが明白になるでしょう?
二度手間は明らかに一人でできることを、わざわざ二人以上でやっているわけですから、この手間は無くしても問題ないはずです。ただし、一人に負荷がかかるわけですから、その人選は慎重に行う方が良いと私は思います。
一方、ダブルチェックが機能していて、正確な仕事を一発で成し遂げる仕組みができあがっているのに、作業員2人以上分の手間と時間がもったいないとかっ飛ばしてしまったら、ミスが格段に増えて、仕事量・仕事時間がよりかかってしまったという本末転倒なことにもなりかねません。
まず私たちが引っかかった仕事上のボトルネックがあったとして、それは二度手間なのかダブルチェックなのかを考えるクセをつけた方が良いと思います。そしてその手間を省くとどうなるかを考えるようにしましょう。自分たちの手間は減るけど、質や正確性が犠牲になったり、質や正確性は以前と変わらないけど、手間だけは二倍かかっているなんて結果に辿り付くかもしれません。
いずれにせよ、二つの言葉の意味の違いを考えるコトには意味があると思われます。先般紹介したやたらと細かい上司の至言を思い出します。曰く
手抜きは、楽ができるどころか、仕事を増やすことになると肝に銘じておけ。
表面上無駄に見えるけれど、絶対に「かけるべき手間」というのも中にはあるものです。表向きだけを捉えて、そういった大事な手間を省いた結果、仕事を増やすようなことのないように、重々気をつける必要があると私は思います。
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