結果として、大きく4つのことが見えてきました。
①.タスクのゴール地点、ゴールへの到達予想時間が見えることが佐々木さんにとっては安心できることであるようだ。
②.特定の時間帯にあるタスクをやろうと決めていたとしても、取り掛かるまでの心理的な障壁があるものであるらしい。
③.②の障壁を取り払う工夫を前後に散りばめ、自分をそのタスクに取り掛かれるように時間帯を俯瞰するツールとしてもToodledoを使っておられる。
④.時間を見積るというのは、24時間というスーツケースに全ての荷物というタスクが入るのか入らないのかをわかるということであり、これがわかると心理的に楽になれる。
そして、これらを私の脳内実験と実際の実験の結果と付け合せたところ「私のワークスタイルへの適用は難しいといわざるを得ない」という結論と、そしてその理由は「時間という山の登り方の違い」と例えることができそうだと思いました。
具体例としてセミナーで佐々木さんが挙げられていたものを取り上げて考察します。お題は「800ページの英語の本を3ヶ月(90日)以内に読破し、レポートを提出せよ」です。
このお題に対し、佐々木さんはきっと、たぶん、恐らく、下記のように考えるのだろうと思います。
A.1日24時間の内、睡眠時間や風呂などを引いた、1日の内使える時間を最大で10時間と仮定する。
B.締め切りまでの持ち時間は最大で、90日×10時間=900時間。
C.最後の30日をレポート作成にかけるとしたら、使える時間は最大で600時間
D.1ページ読むのに10分かかるとした場合、6ページを1時間で読める。すると、800ページを読了するのに133時間かかる。133時間というと、毎日10時間フルに使って13.3日
E.毎日4時間24ページづつ読んだとしたら33日。この辺で手を打つと仮定します。
F.一日4時間必ず本を読み進められるように、読む時間帯を割り振り、読んだ後に「快」を仕込み、読む前にも「読む気にさせる何か」を仕込んでおいて、とにかく一日4時間、6ページは読むように自分を持っていくようにする。
G.しかしこの4時間を捻出するために"何かが"24時間からはみ出しているはずなので、それが何かも気になる。
H.そのはみ出した"何か"を把握できると心理的に楽だなぁと思う。
I.そもそも一日の内で何時~何時までは、自分はいつも何をしているのかを把握しておいた方がタスク総量が24時間という絶対不変の箱の容量内で収まるかどうかわかって便利だ。
J.タスクシュート→Toodledoは打ってつけのツールだった。
ということで、全てのアクションを見積もる必要が生じたのだろうと思い至ったわけです。
ということで、全てのアクションを見積もる必要が生じたのだろうと思い至ったわけです。
では、私だったらこのお題にどう取り組むか。
A.ふーん、800ページを90日ね。まぁどんなもんだか、1回目はザッと読んで、わかんないところに付箋を貼ろう。2回目はわかんないところをちょっと調べて、レポート作ろうっと。くらいの段取り?を組む
B.1回目のとにかくザッと読むから即時実行
C.ザッと読めさえすれば、何とか終わるはず・・・
となると思うのです。書いておいて何ですが、我ながらなんというアバウトさ・・・orz
えー、気を取り直して、これはですね、多少強引ですが登山方法に例えられると思うのです。
佐々木さんは山の情報や天候、装備等をとてもとても入念に確認した上で、確実なルートを調べてから登るタイプの登山家、極地法的な周到さ。今だったら野口健さんはこの方法なのかな?
私は、山全体と天候を確認し、最低限の装備を確認し、見えたルートを最速で登るタイプの登山家、アルパインスタイル的。山野井泰史さんが代表ですね。
つまり、登り方の違いであって、山に登るということは同じですし、準備はするのです。ただ、その準備度合い、下調べ度合い、段取りの細かさ度合いの程度差なんだろう思います。(山野井さんが無謀なように読めたらゴメンナサイ。世界屈指の日本が世界に誇るトップクライマーです。準備不足なんてありえないですから。念のため)
また、これはどうやら私だけのようですが、私は仕事においても、プライベートにおいても、誰かから投げられたタスクに対して心理的障壁を殆ど感じることありません。
投げられた以上、やらなければならないこととしか思いませんし、ザッと段取りを組んだら即行動開始。先般のエントリーでも書いたとおり、「すぐタスク」が多いことも影響しているのでしょう。
むしろグズグズしてボールが私の手元にいつまでもあるなんて方が気持ち悪くて仕方ないので、とにかく投げられたボールは打ち返して、いつでも次に投げられるタスクに対応できる姿勢をキープすることが、「なぜか」できているのです。
前回のセミナーで、朝起きて「今日の夜はこれをやろう」と思っていても、夜の自分は「めんどくせ~」とまるで別の人格のようになりがちなものだという説明がありました。しかし、私にはこれが全く理解できなかったので、朝「読もう」と思った本を、リビングテーブルの上に置いておいて、帰宅したら本当に読みたくなくなっている自分がいるのかの実験をココ1ヶ月間していました。
結果は、一回もその本を読まなかったことはありませんでしたし、本以外でもクローゼットの整理とか、本棚の整理とか、トイレ掃除とか恐らく大多数が「めんどくせー」と思うであろうことも混ぜてみたのですが、朝決めたことを夜実行しなかったことはありませんでした。多分私が変わっているのだと思いますがww
従って、タスクに取り掛かる為に何か仕掛けをする必要は今のところ特に無くてもOKですし、終わった後に「快を仕込む」ことに至っては、私の場合は完全に逆効果で、褒美のほうに意識が向いてしまって作業が進まないという事態になるだけだということがわかりました。(ちなみに褒美は大好きなチョコレート)
そして、仕事の性格上、カーブがシュートかフォークか消える魔球かも不明で、要する時間が全く見積もれないタスク「すぐタスク」が投げられることから(全く球が投げられない時もあるわけです)、Toodledoで事前に見積もっておいて、使い込んで精度をあげ、自分の行動と見積りの整合性が取れるようにし、迷ったりする時間を無くすというのは、私のワークスタイルに当てはめるのは、極めて難しいことだという結論に至りました。
また、仕事でプライベートでも上記のように心理変化?のようなものが希薄なようなので、「あれやって」と家内から言われればやるし、朝決めたやろうということはできているし、それで就寝時間が押されることも無く、何でかわからないけど24時間というスーツケース容量に全て収まってしまっているのです。
なぜ、こんな適当且つアバウトな方法で、さしたる問題も無く仕事をこなせていて、家内が激怒する事態に至らないのかは、今後考えてみる必要があると思いますが、佐々木さん流の時間見積り管理術と私がやっている時間早撃ち式管理術?(こんな言い方で良いのか?)はちょこっと手法が違うだけで、いずれにしても24時間という箱の中にやるべきこと、やりたいこと等が収まっていさえすれば、良いという点は同じなわけです。
格闘している相手も同じですしゴールも同じだと思って見直すと、なるほど佐々木さんのやられている管理術はかなりマニアックではあるけど、佐々木さんと同じような心の動きをする人、合理的な人には、とても魅力的だろうと再発見できました。
私の時間管理はあまりにも適当ですし、私の心の動きも変みたいなので、今はたまたま上手く箱に収まっているだけなんでしょう。いずれ来るであろうピンチに備えてライフハックやマインドハックの類いはEvernoteにドンドン収集しておこうと思います(笑)
私の時間管理はあまりにも適当ですし、私の心の動きも変みたいなので、今はたまたま上手く箱に収まっているだけなんでしょう。いずれ来るであろうピンチに備えてライフハックやマインドハックの類いはEvernoteにドンドン収集しておこうと思います(笑)
0 コメント:
コメントを投稿