爺ちゃんの"ゴム紐"仕事術

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亡くなった祖父の生活について祖母は「ゴム紐のようだった」と言います。

どういう意味かというと、朝5時ジャストに起きて、7時ジャストに出勤し、19時30分近辺に帰ってきて、23時ジャストに就寝するというのが平日のスケジュールだったそうで、忘年会や送別会などのとき以外、この時間が狂ったことは無かったそうです。会社帰りにちょっと一杯というのもほとんどゼロ。休日には一切、外食もしない人だったそうです。(私も祖父とは山で食べた以外、外食の記憶がありません)
ゴムはビヨーンと伸ばしても、必ず戻ってきます。それと同じ様に会社に行ったら、必ず19時30分頃に帰ってくるので「ゴム紐のようだ」と例えたのです。なかなか洒落た例えだと思います。


山が好きだった祖父は、休日は結構勝手気ままに出かけていたそうですが、旅先であっても5時起床は変わらず、寝るのは23時だったと祖父の山仲間が言っていたそうです。確かに大晦日でも変わらず23時前になると「寝よう」と言われてTVが見れず悔しい思いをした記憶があります(^^;)

また、祖父の性格を象徴する出来事として、結婚すると報告をしに家内と訪れた時、祖父の書斎にあるビデオテープやアルバムの背表紙「全てに」テプラテープがピシーと貼られている様に、家内は何よりも驚いたと言います。また旅行先で民芸品を集めるのが趣味だったようなのですが、各地のこけしなどもどこのお店でいつ購入したものなのか、小さなプレートが前に飾ってありました。コーヒーを淹れることくらいしか家事はしない人だったのですが、自分の空間は、常に整理整頓していて、何事もキッチリしていないと嫌な人であったようです。

なんでこんな生活をしていたんだろう?と考えてみると、7時ジャストに出勤したら地理的に8時には会社に到着することになります。始業は9時からだったそうですから、「前業」をしていたのでしょう。
また、19時30分に帰り着かねばならないというのはきっと、一日のデッドラインを設けることに他ならないでしょうから、所謂〆切効果で、仕事の処理速度を底上げしていたと考えられそうです。
さらに、帰ってきたら寝るまでの時間を大事にし、ストレスレベルを下げていたのかもしれません。


仕事にデッドラインを設けるとは吉越浩一郎氏などが声高におっしゃっていることですが、祖父は少なくとも最低27年以上前からやっていたことになります。高度成長期の日本で今でも十分先頭を走れるであろう「脳の活動が活発な朝に仕事をして、残業はしない。整理整頓を徹底し、デッドライン仕事術を実践し、自分の時間もたっぷり確保する」仕事術を淡々と行い続けるとは!「やるな!爺ちゃん!」と思います(^^)/


そんな祖父の血を引いているからか否か、私の普段の生活も起床から就寝までが概ね規則正しいものになっています。祖父同様、忘年会や送別会、若しくはセミナーなどに参加しない限り、毎日ほぼ同じ時間の使い方です。いつも刺激的な出来事に出会う生き方も楽しいでしょうが、メンタルコントロールという視点で考えると、できるだけ毎日同じリズムで静かに暮らすことの方が、心に余計な波を立てず、平穏で居られるというメリットがあるのではないかと思います。

「最近疲れているな」とか「最近なんかイライラすることが多いな」とか「ちょっと落ち込み気味だ」とか言う人は、1週間ほど、"超"規則正しい生活をしてみてはいかがでしょう?一切、寄り道もせず、情報のインプットも最小限に抑え、とにかくメトロノームのような正確なリズムで生活をしてみると、さざ波が立っていたメンタルは静かな湖面のような様相に変わるかもしれませんよ。

2 コメント:

h さんのコメント...

おじいさまの資質がkazumotoさんに隔世遺伝されてるんですね。
ライフハッカーアワード、頑張ってください!

Kazumoto さんのコメント...

隔世遺伝なのか、興味の幅が狭いのかww
穏やかな生活というのが好きなだけかもしれませんね。

ライフハッカーアワードは・・・もう皆さん宜しくお願いしますとしか言えないっす(^^;) 推薦していただいてありがとうございます!