昼の残酷さ、夜の優しさ。そして魅力探し。

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ちょっと独白を。どんな感想を持たれるでしょうか?

私は、中学2年の時から、夜中、家族が寝静まってから、終電で渋谷まで行き、始発で家に帰ってくるという生活を始めました。世はバブル全盛期。センター街もまだチーマーなる人もおらず、中学生が夜中に一人でぷらぷらしているのは非常に目立ちます。すると「何でこんな時間に中坊が!?」という大人たちが声をかけてきて、面白がって一緒に遊んでくれるようになりました。これが私と夜の街との接点の始まりです。

昼間は生徒会長を勤め、しらっと優等生を演じていましたが、学校で教わることに意味を見いだせずにいました。特にこの頃の話しは下ネタ祭りです。同級生があの子が可愛いだの、胸が大きいだの、下着が透けただのと、盛り上がって話しているのにもウンザリしていました。私自身は小学生の時に初体験を済ませていたから尚更です。普通の人であれば、思春期の性衝動や良く分からない怒りにも似た衝動をどうにか抑え込んだり、折り合いをつけたりするのだと思いますが、私は夜の街に繰り出すという行動に移しました。結果、本当に色んな人に遊んでもらい色んな世界を自由に出入りさせてもらいました。かなりレアな経験も沢山しました。当然普通の人が見てはいけない世界も沢山見ました。

昼間の肩書きは一流企業のお偉いさんという人には銀座の超一流クラブや芸者さんとの遊び方を教えてもらいましたし、クラブのママさん達にも可愛がってもらいました。浮浪者さんには都会のサバイバル術を(これは後年非常に役立ちました)、ヤクザ屋さんには特に可愛がってもらい、警察との癒着の構造や"しのぎ"のこと、拘置所の生活、ヤクザの哲学などを教わり、この日本でマジチャカを何回も撃たせてもらいました(笑)売れてない役者さん、売れてない自称芸術家さんには教科書には載っていない視点からの美術作品の見方、音楽の聴き方を学びました。
他にも、不法入国ながら懸命に働いて本国へ送金している外国の人、そういう外国の人を食い物にしているブローカー。ニューハーフの人、性転換手術を受けた人、風俗で働く人、個人で性欲処理業と称してヘンなビジネスしている人、サンドウィッチマンを長年やっている年配の人、麻薬中毒者、完璧な変態性欲者などなど、昼間の学校では決して教えてくれないリアルがそこにはあったように今思います。最後はまぁバカなミスをして警察のご用となり発覚するのですが(^^;)

先般、「対人恐怖症?克服訓練中」というエントリーをUPした際、実に多くの人から暖かいコメントやメールをいただきました。本当にありがとうございます。その中で@shinyaさんに「その人の素敵だなと思うところを1つ探してみて下さい」とアドバイスいただきましたが、おっしゃるとおりだと思います。この@shinyaさんのコメントを読んでいてハタと気づいたことがあったので、こんなエントリーを書いてみたわけです。

上記のような話しをすると聞き手は真っ二つに別れるのです。「何てダメで汚いやつだ」と切って捨てる人と「何て面白い経験をしているやつだ」と拾い上げてくれる人です。これはビジネスでも同じだと思います。ひとつの成果物を「ダメなモノ」として粗探しを始める人と、「面白いから、もっと面白くする方法を考えよう」と魅力探しを始める人です。

個人的に、どんな変態であろうと、どんなに堅気とはほど遠い生活をしている人でも、何かしら光る魅力があると思います。「変態の魅力って何だよ?」と言われると・・・うーん、私が会ってきた変態の人の言を借りると「インテリにしか変態はできない」というくらい、皆、知識豊富で美的センスに溢れた人が多かったですね。これは立派な魅力でしょう?

当時、一緒に遊んでくれた大人たちは口を揃えて「昼は残酷、夜は優しい」と言っていました。太陽は全てを見えるようにしてしまうから残酷、反面、夜は仮面を剥がすような真似はしない、みんな包み隠してくれて、自由に光ることができると。
全てが見えてしまえば、必然粗が目に付きます。どんな美人だって良く見たら皺の一本や二本あるものです。でも、欠点には目をつぶり、その人の、その仕事の光る部分は何処か探せるようにしたらもっと上手くいくことってあるのではないでしょうか?

「ここ直して」とか「あの人のココがダメだ」とか切って捨てるのは簡単ですが、それを言う前に、その仕事の、その人の魅力を見つけ出して、「ココをもっと良くしていこう」とか「あの人のココが魅力的だ」と魅力探しができるようになりたいものだと強く思いました。

さて、ドン引きされることを覚悟で書いたこのエントリー、何か拾い上げてもらえる面白いところはあったでしょうか?(あってくれることを祈ります(^^;))

2 コメント:

tirrano さんのコメント...

直感でなんかとてつもなく自分とは違うところを持っているだろうなぁと感じていましたが、とてもユニークな10代を過ごしてきたのですね。大きな財産ですね。

私は人の悪い面を捕まえて、どうこう批判する態度は極力取りたくないと思っています。というのも、自分の基本的な考え方として「上を見ればきりがなし、下を見てもきりがない。同じきりがないなら、上を目指そう」と、少しでもいい方に、ポジティブに受け止めた方が楽しい、と考えているからです。
ですので、人の悪口を聞いても出来るだけ無視、むしろ、いいところだけを見るように努力しています。難しいですけど、、、

Kazumoto さんのコメント...

tirranoさん

コメントありがとうございます。

ユニークな10代、激動の20代という感じでしょうか(笑)これは財産なのかなぁ・・・全く役に立っていませんよww

魅力探しは難しいテクですよね。どうしても粗探しが得意になるよう仕込まれていますから。

でもその分、魅力が見つかると嬉しくなるから、私は毎日チャレンジです(^^)/