プチマインドハック!落ち込んだ時には"バネ思考"!

このエントリーをブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク
おみくじで悪いくじを引いてしまったとしても「今が底ということだから、これから上向くってことだよ!」なんて言われたことはありませんか?仕事でクレームの嵐に巻き込まれている時なども「今が堪えどころだ、もうすぐ浮上する!」なんてパッパをかけられるケースに心当たりはありませんか?

実は鬱病でも同じようなことを医者から言われることがあります。「落ちるところまで落ちて底を打てば、あとは浮上する」と言うのです。もちろん医者ですから、底を打つ前に自殺しないように予防線はあちこちに張り巡らせてくれるのですが、当人からするとものすごく見放された感じがするのは否めません。何しろこちらは「落ちたくない」んですから。落ちきる前に浮上する手立てを講じて欲しいのに、そうしてくれない、だからこの医者はヤブ医者だ。なんてツイてないんだろう、もう嫌だ、誰も救ってくれない、死にたいと一気に負の思考連鎖を起こしてしまう場合もあるのです。

私の主治医も論理療法より、精神療法を主にする医者なので、上記のようなことを最初の頃に言われました。しかし、この間の検診の際、私が最近考えついたことを伝えたところ、予想外にも納得され、「今後、そういう風に言うことにしよう」とまでおっしゃられたのでプチマインドハックとしてご紹介します。(前置き長い!ww)

このハックは、落ちるだけ落ちたら浮上するという考え方では、どこまで落ちればよいかわからないという不安がどこまでも付きまとってしまうということに端を発します。
しかも「落ちる」というのはどう考えても良いイメージが沸きません。私の中では暗く狭い井戸の底にジリジリと落ちていくといったイメージです。浮上するといっても、映画『リング』の貞子ではありませんが、暗い井戸の壁を苦しみながら這い上がるようなイメージしか沸かないのです。ですから、「落ちる」「浮上する」という言葉を使わずに、「今はバネを縮ませて、力を溜めている状態なんだ!」こう考えたらどうだろうと言ってみたのです。

バネに全体重を乗せて、バネの反発力を最大にする為に、体重はもとより"気持ちまで"乗せて、グイグイとバネを縮めているんだと考えれば、その力が解放された時「どっかーん!」とジャンプできるイメージが沸きます。その「どっかーん!」の時のための準備が、今の状態なんだと考えれば、妙な負の思考連鎖に陥ることもなく、「どかーん!」を楽しみに待つことができるんじゃないかと考えたわけです。

鬱だとしても「どかーん!」の準備期間だと肯定的に捉えられる可能性が出てきます。実は、ポジティブシンキングも鬱の人とってはちょっと危険なのです。何しろポジティブになりようがないんですから。「前向きに!絶対治るよ!頑張ろうよ!」といわれても、何を前向きにしたらよいのか、何を根拠に治るというのか、何を頑張ればよいのかと頭が混乱するだけ。最後はもう前向きになれないし、もう頑張れないし、もうダメだ、死のうとなるのです。だから「ガンバレ」は言わないほうが良いということになるわけです。
 

しかし、バネの例えであれば、頑張らなくて済みます。たとえもっともっと落ち込んだとしても、その分、反発力が強くなって、すごい「どかーん!」になるかもしれないと思うことができます。

もし、これを読んでくれた方で、「前向きに、ポジティブに、ガンバレ!」と言われて当惑するようであれば、是非この”バネ思考”を試して欲しいと思います。別に無理してまでポジティブシンキングにしがみつくことはないと私は思います。人間生きていれば嫌なことも沢山あるし、気分が落ち込むことも少なからずあるものです。全然無いという人の方が変だと私は思います。

落ち込んだ時、落ち込むに任せて、負の思考連鎖に巻き込まれないように、バネを縮めて縮めて最大の反発力を得るための準備中なんだ。そう思うだけでホンの少しかもしれませんが、気分的に楽になれる可能性があります。実際、鬱から復活すると「どかーん!」と感じるものです。私の場合は、大げさでも何でもなく普通の日が、普通のことができることが、とても楽しいものになりましたから、自信をもってそう言えます。

何か気分が乗らないなぁとか、今日はダメだなぁと一日の終りに思ったとしたら、今日はバネを縮めた日なんだと考えてみてはいかがでしょうか?苦しいとき、シンドい時は「どかーん!」はいつだろうなぁと、楽しみにしてみてはいかがでしょうか?気の持ちようなのかもしれませんが、少しは気が楽になるかもしれませんよ!

2 コメント:

Shinya さんのコメント...

はじめまして。私もKazumotoさんと同じ境遇にいるもので、Lifehackに興味があります。確かにこの病気は右上がりに治って行くものでなく、必ず山と谷があるので、それを自然なものとして受け入れて上手に付き合っていくのが一番ですね。必ず上昇するので、それを楽しみに体と心を休めて、元気になったら何しようかな~と考えるHackに賛成です。十分ご承知だとは存じますが、ドッカーンと来た時にそのままにドッカーンと行くと、ドーンと疲れるので、それだけはお互いセルフコントロールしましょう。

Kazumoto さんのコメント...

Shinyaさん、コメントありがとうございます。

そうですか、同じ境遇ですかぁ。上下の幅が広いと本当にシンドい病気ですよね。

確かにどっかーんと上がったら、またどっかーんと下がる可能性は否定できませんね。重要なご指摘だと思います。

しかし、どかーんと上がって、しばらくそこで停滞できるようになれば、落ちる幅を狭くすることも可能だと最近発見しました。これはまだうまく言語化できないので、追々記事にしたいと思っています。

お互い厄介なモノを抱えていますが、セルフコントロールに気を付けて、鬱病専用Lifehackを見つけていけたら良いですね!

今後ともどうぞ宜しくお願い致します。